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​Q & A

Q1:​どのようなことがトラウマに該当するのでしょうか?
A1:トラウマとは「心的外傷」のことです。体験した出来事が苦痛を感じるものとして残り、現在も否定的な影響を与えている記憶を指します。
トラウマには戦争、災害、事件、事故、身体的・性的暴行等の「ショックトラウマ」、ドメスティック・バイオレンス(DV)、児童虐待、マルトリートメント、いじめ、ハラスメント等の発達過程や人間関係上で頻繁に経験される「複雑性トラウマ」「発達性トラウマ」、慢性ストレスや医療処置、貧困、差別、孤立等のその他のトラウマがあります。どのような出来事であっても、個人にとって危機的なものとなればトラウマになる可能性があり、個人にとっては非常に苦しいものであることには変わらず、体験の種別を問わず現在も辛さが残っている記憶はトラウマセラピーの対象になります。


Q2:トラウマセラピーにはどのような効果がありますか?
A2:記憶は良くも悪くも私たちに広く強く影響を与えています。トラウマがケアされると、感情、身体感覚、思考、行動が自然と良い方向に向かっていき、生きやすくなります。
具体的には、まずその記憶が思い浮かんでも感情的、身体的な苦しさが生じにくく、もしくは生じなくなります。そして、苦痛を感じるため避けていたものを避けなくなり、過剰に覚醒している状態が落ち着いていきます。また、トラウマによって生じていた自分への否定的なイメージや感情調整の困難さ、対人関係面にも変化が現れる可能性があります。

各状態によってケアの進み具合には個人差があるので、継続して通っていただくことが大切になります。

Q3:トラウマセラピーの50分と80分の違いは何ですか?カウンセリングの頻度はどのくらいが望ましいでしょうか?
A3:1セッションで行えるトラウマセラピーには限りがあるため、50分よりも80分の方が望ましく、2週間よりも週1回の方がケアを行う時間が十分にとれて早くかつ安全に進めることができます。
トラウマセラピーの時間と頻度はご希望に応じて決めますが、EMDRでは50分ではなく90分のセッションが推奨されています(※当カウンセリングルームは50分か80分のカウンセリングになります)。

“最初の成育歴・病歴聴取を50分(もしくはそれ以上)の独立したセッションで行い、それに続く外傷体験のEMDR治療を90分のセッションで行うことをすすめる。(部分省略)伝統的な50分のセッションを維持すると、クライエントの主訴を十分に治療するには、一般的に倍以上のセッション数が必要になる。(Shapiro, 1995 「EMDR 外傷記憶を処理する心理療法」p119-120から引用)”
 
Q4:オンラインカウンセリングでトラウマセラピーを行えますか?
A4:オンラインカウンセリングでもトラウマセラピーを行うことができます。ただし、安全ではない環境、もしくはオンラインによりトラウマのケアが困難となる可能性が見込まれる場合は、オンラインカウンセリングでのトラウマセラピーをお断りする場合がありますので、ご理解いただけますようお願いいたします。

Q5:初回のカウンセリングからトラウマセラピーを行えますか?

A5:初回のカウンセリングはトラウマセラピーではなく、今までの経過をお聞きする時間になります。EMDRでは、まず今までの経過をお聞きして、治療計画を立てて、過去の記憶のケアに入ります。過去の記憶のケアをするために十分な準備が必要である場合は、時間をかけて安定するための準備をした後に過去の記憶のケアをすることになります。
如月心理相談室 イラスト

​Since 2020.02.01

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